人工知能AIを活用した赤外線画像の解析システム

赤外線画像の解析については、これまで熟練技術者の経験や知識により行われてきました。技術者が画像を確認しながら、劣化箇所を判定するという手法で、技能者の経験等により結果に差が出る他、属人的になってしまうという問題がありました。そこで、人工知能(AI)を活用した調査画像の解析システムを開発することで、誰が判定を行っても機械的に同じ解析結果を提供できるようになりました。

スマートタイルセイバーの解析イメージ

外壁タイルの浮きをAIが自動的に解析

スマートタイルセイバーは、タイルの撮影を行った赤外線カメラの熱画像から独自のアルゴリズムによって外壁タイルの目地のグリッドを自動的に検出しタイルの浮きを自動的に判定することで、解析における人的負担の軽減、判定基準の定式化、出力結果の厳密化を図ることを目的としたシステムです。

従来の赤外線熱画像解析

従来は手作業での判定
  • 技術者がすべて手作業でタイル浮きの判定を行っている。
  • 浮き部は目視で大体の位置をマークするに留まっている。

スマートタイルセイバー解析

スマートタイルセイバーはAIで自動解析
  • AIでタイル浮きが自動的に判定される。
  • タイル浮き以外にタイル割りも1枚単位で検出可能。

従来の赤外線熱画像の解析方法の問題点とは

1.人的負担が高い「作業コストが掛かる」

赤外線熱画像の解析作業は全て作業者の手作業によるものであり、作業コストが掛かる。また、作業者の経験や技術の差によってかかる作業コストにも差が出てくる。

2.属人性が高い「データの客観性が低い」

作業者の目視確認による判断により、位置のマークと浮きの判定を行っているため、判定をおこなう作業者によって判定の基準が変わるため、データの客観性が低い。

従来の解析方法

赤外線カメラでのタイル浮き調査は、作業者が赤外線熱画像からひとつひとつの浮きを目視で確認しながら、手作業で行っています。また、一般的な解析方法としては、熱画像のスパンを5℃程度としてレベルを調整することで、温度差が発生しているところを目視で確認します。そのためレベルとスパン調整や、ある一部の温度差を確認できる程度に留まっているのが現状です。

スマートタイルセイバーで従来解析の課題点を解決

- SMART TILE SAVER -

独自のアルゴリズムにより熱画像のデータからタイル割りを自動的に認識し、作成まで行った上で壁面健全部の温度を推定し、タイル1枚1枚に対し、自動的に浮き判定を行う技術を活用。(特許出願中)

従来の手作業による解析

手作業解析のイメージ
  • 作業者が手作業で大体の位置をマークする。

スマートタイルセイバー

AI解析のイメージ
  • AIがタイル割りとその浮きを自動的に判定。

タイル浮き解析の手順を動画で確認

状況により選択できる2種類のワークフロー

- SMART TILE SAVER -

①直接解析ワークフロー

システムの特長のひとつとして、斜めから撮影された写真であってもそのまま解析に利用が可能。熱画像を読み込み、直接タイルの検出と浮きの判定をおこなうことで、素早く判定結果を得られます。
※以下は実際にスマートタイルセイバーにて解析を行った結果の画像。

斜め撮影写真の解析が可能

②オルソ解析ワークフロー

①の直接解析ワークフローとは別にオルソ解析ワークフローにも対応。熱画像を画像解析ソフトウェアで図面に合わせたオルソ画像に成形し、成形後の画像に解析処理を行います。オルソ解析は、図面に解析結果の位置をプロットできるのが大きなメリットとなります。
※以下はオルソ解析を行った結果の画像(CAD上で結果を合成している)。

オルソ画像での解析

スマートタイルセイバーの活用メリット

- SMART TILE SAVER -

解析の自動化で効率アップ

従来の解析作業では、作業者が手作業でタイル浮きの解析をおこなっていましたが、スマートタイルセイバーを利用することで機械的に判定が自動化され、作業者の経験等に依存しない作業が可能となります。

赤外線カメラの熱画像

より高精度で高品質な解析結果

独自開発のアルゴリズムで、タイル割りの1枚1枚の数まで正確に検出することができるため、人の感覚に頼らない高精度で高品質な検査が可能。その為、誰が作業を行っても同じ結果を得ることができます。

スマートタイルセイバーの解析画像

従来よりもコストカットと品質向上が可能!

足場をかける前の一次調査に最適

スマートタイルセイバーは、BELCAの「優良補修・改修工法等評価事業」にて、”経済性に関して優れている”と評価されました。

スマートタイルセイバーは従来の解析ソフトと同等の精度を担保したうえで、解析開始から解析結果の図面への展開までの作業時間・人工の低減効果が認められたため、評価対象となりました。

※優良補修・改修工法評価事業とは
BELCA(公益社団法人ロングライフビル推進協会)が、優良な補修・改修工法等の優れた点を評価し、広く社会に紹介することで、建築ストックの有効活用および再生などの推進を目指す、第三者の立場から評価する事業です。

BELCA優良補修・改修工法等 評価書イメージ

スマートタイルセイバー紹介リーフレット

スマートタイルセイバーリーフレット

外壁タイルAI解析システム
「スマートタイルセイバー」

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