3Dレーザースキャナーを活用した3次元点群データの活用サービス

3次元点群データとは3次元の座標を持った点のデータの集まりのこと。その点群データを取得可能な3Dレーザースキャナ等で3次元点群データを取得することで、建築物や設備などを原寸で、点の集まり=3次元点群データとして丸ごと保存することが可能です。図面の残っていない建物の図面を作成したり、現状を保存し記録として残す等、様々な活用方法があります。

3D レーザースキャナー

建物をまるごとスキャンしデータ化することが可能

3Dスキャナーは地上の設置箇所から360°のスキャンが可能です。多方向より複数回のスキャンを実施しながら点群を作成していきます。下写真の例では、約10分間のスキャンを3回行うことで完成した点群データになります。

複数回のスキャンを実施

・現地にて多方向からスキャンを実施する。

3Dスキャンデータから作成した点群

・撮影した点群データをソフトウェアで結合し点群化。

点群取得から2D・3Dデータ化

点群データを取得することで、3Dデータは勿論、2Dデータ化することもできます。このことから、図面データのない建物であっても点群データの取得から、建物の図面を復元することが可能です。

1. 3Dスキャナで現地撮影→点群処理ソフトウェアへの取り込み

FARO 3Dスキャナにて現地建物を撮影。撮影したデータは、点群処理 ソフトウェアの「SCENE」にて編集。点群を結合します。その後、結合したデータを、点群から3Dモデルデータを作成できる「Sketchup」に取込みます。

2. 点群から測距し、面ごとに作図

「Sketchup」上に取り込んだ点群データから距離を測定し、建物の面ごとに作図していきます。「Sketchup」上では、点群データは半透明に透かし度を変更したり、表示/非表示が可能な為、作図も容易です。

3. 作図の完了後に、3DデータをDXFへエクスポート

「Sketchup」で完了した3Dデータは、他ソフトウェアとも互換性の高いDXF形式にもエクスポートできます。(AutoDeskのAutoCADのネイティブ形式であるDXFにも変換可能)

4. 並行投影表示しエクスポート

DXF形式に変換した3Dデータを平行投影表示し、2D状態でエクスポートすることが可能です。このようなフローで、図面のない建物の図面を復元することができます。

3Dスキャナとドローンによる構造物の3Dデータ化

- 3D SCANNER -

FARO S350 + DJI MATRICE 300 RTK

点群データで建物を丸ごと記録できる3Dスキャナですが、高層な構造物や建物の屋上面など、地上からのレーザースキャンのみでは、当然ながら全ての点群データを取得することが難しい構造物もあります。そんな場合でもドローンと併用することで、全体を3D化することが可能となります。

3Dスキャナ<FARO S350>

距離精度、角度精度の向上や計測距離の延長に加えてFocusスキャナーのオンサイト補正機能は高品質な計測を実現。簡単な操作で素早く高品質な点群データを取得します。

空撮と3Dスキャンを組み合わせた3D化フロー

  1. 3Dレーザースキャナで構造物の遠景の絶対座標を含んだ3Dデータの取得を行います。
  2. ドローンの空撮にて対象の構造物を近接撮影し、高解像度の画像取得を行います。
  3. ドローン空撮にて取得した複数の画像を重ね合わせることで、簡易3Dデータを構成します。
  4. ドローンと3Dレーザースキャナの3次元データを照合。ドローンの取得画像データに3Dレーザースキャンによる位置情報を付与します。