SURVEY SOLUTION
コンクリート構造物などはひび割れの発生を無くすことはできません。乾燥収縮や温度応力、鉄筋腐食や地震などの災害など、ひび割れが起こる原因は色々とありますが、どのような健全なコンクリート構造物であっても多少の差こそあれ、ひび割れは発生しています。
一般的に行われているひび割れの調査は目視点検などですが、昨今ではデジタル化が進み、可視画像から正確にひび割れ幅を調査することが可能となっています。スギテックでは可視画像からひび割れを自動抽出するソリューション「Kuraves」を活用し、効率的かつ客観的な調査結果をご提供しています。
CRACK SURVEY
可視画像からのひび割れ抽出にはActis(Auto Crack Tracing Image System)エンジンを採用し、ひび割れ長さや幅をベクトルデータとして自動抽出。足場や高所作業車を使用したり熟練技能者の技量を必要とする従来調査方法と比較し、デジタルカメラの撮影画像のみで正確で客観的な調査ができる強みがあります。
従来方法では目視を中心とし、調査箇所に接近する必要があるため高所作業になる場合も多いが、可視画像からの抽出法により遠方からの撮影で構造物のひび割れ計測が可能となり、作業者の安全と足場等のコスト削減が図れます。
従来の目視調査方法では、手作業で調査資料を作成していたために、作業者によって測定結果が異なるという問題があった他、手書きの調査資料をCADでトレースするという二度手間も発生し、データの正確性が損なわれる可能性もありました。可視画像抽出法ではひび割れなどの定量的データを保持しているため、時系列で劣化進行性に着目した客観的資料を作成できます。
Kuraves-Actisは、足場架設に適さない環境下において利用します。デジタルカメラで撮影した可視画像をソフトウェアに取り込み、ひび割れを調査を行うシステムです。
1画素の20%(理想値)のひび割れを抽出することができます。ひび割れは1画素の中の色の濃度(白黒256色)により幅が決定され、抽出可能な最小ひび割れ幅は撮影画像の大きさ(画角)により決定されます。抽出する最小ひび割れ幅を予め決め、それに応じた画角に撮影を行います。
既設の構造物に対しクラック等の調査を行った調査の事例(一部のみ)となります。調査の結果からひび割れなどで躯体の劣化が顕著な箇所に対しては補修対策を実施していきます。
下図は、従来のひび割れ調査のワークフローと、Kuraves-Actisを活用したひび割れ計測システムのワークフローを比較したものです。従来のアナログ調査と比べ現場での調査作業、データ整理作業ともに大幅に効率化されていることが分かります。
この補正を行うことで補正画像と構造物図面とを重ね合わせることができ、正確な位置情報の劣化位置の特定が可能となる。
また、可視画像と熱画像の両方を重ね合わせることで、熱画像で得られる温度変温部に対する、可視画像で得られる汚れやひび割れ等の情報の確認が可能であることから、解析が行いやすく精度の向上が見込める。