こんにちは。あの先月辺りの過酷な暑さもひき、これが例年の暑さだと言える程度には過ごしやすくなってきています。特に朝晩は過ごしやすいですが日中はまだまだ気温は高くなっていますので、外で仕事をされる方は気を抜かずいきましょう。

そして熱中症に関しては大分落ち着いてきた感じがありますが、今年の列島のあの異常な暑さを受けて真剣に熱中症対策を考えておかねばならないというのは誰しも感じたことでしょう。

本日ご紹介するのはWBGT(暑さ指数)を現場の複数箇所で連続測定し、その全ての指数情報をクラウドで一元管理することで熱中症対策に役立てようというものです。

WBGT一元管理システム「暑さ指数ウォッチャー」

システムを開発したのは大林組。実はこのシステム自体は2015年に開発されていましたが、色々と性能面や使い勝手の部分で課題があったそうで、改善を進めていたようです。

旧暑さ指数ウォッチャーの問題点とは?

旧型の暑さ指数ウォッチャーは、リアルタイムに情報を取得することはできますが、その情報はネットワーク内の限られたPCでしか見れないという問題点がありました。


出典:大林組

また、計測機器に無線ルーター機能が付いていて電波を中継できるようになっているものの、遮蔽物の多い建設現場では長距離んの通信ができない為、計測不要な所にまで中継用に計測機器を設置する必要があったりするなどの利便性の問題点があったそうです。

新しく改良された新型暑さ指数ウォッチャー

そして開発された新型のものですが、WBGT基準値の自動設定という機能はそのままに、計測器から取得したWBGTなどの基準値からの超過度合いをクラウドシステムで共有することを可能にしています。


出典:大林組

これによりタブレット端末で利用者自身が常時確認をすることができるようになることで、利便性が向上するとともに熱中症対策としての有用性が高まります。

システムの3つの特長

1.クラウドシステムでいつでもどこでも一括した情報を確認
親機が子機から受信したデータをリアルタイムでクラウドに送信。これまでは親機に接続したパソコンでしか確認ができなかったWBGTなどのの情報を、パソコンは勿論スマートフォンやタブレットなどの端末で、誰もがいつでもどこでも確認が可能に。


出典:大林組

施工管理者以外にも作業員や職長などが、作業現場全体の作業環境を認識することで、作業場所や作業内容の見直しなどの熱中症対策を状況に応じて検討し、即座に反映させることができます。

これにより熱中症の予防効果がより向上する他、複数の建物や建設現場のデータをクラウドに集約できるので、これまで以上に効率的な対策が可能です。

2.通信方式やデザインの変更により低コスト化を実現
暑さ指数ウォッチャーは計測器間で独自の無線ネットワークを構築。高層ビルの現場の場合、これまでの通信方式では通信可能フロアは上下階で4フロアだったものが、最大で14~18フロアまで通信可能になるなど、飛躍的に通信距離がアップ。

その恩恵で中継用の子機を削減することができるようになり、機器の設置自由度が増すとともに導入コストの低減も可能。導入後のメンテナンスも含めた機器のコスト低減を図ることで、旧型の約半分まで低減できる見込みということです。

3.JISに準拠した高い信頼性
新型は旧型が採用していた子機内蔵型の黒球センサーをJIS(日本工業規格)の要件に準拠するよう球状に形態を変更(下画像)


出典:大林組

まとめ

今年の夏は、過去の歴史を振り返ってみても異常とも言える程に全国的に暑い日が続きました。近年では熱中症対策が社会的課題となっており、その中でも建設現場での熱中症の発生率は他産業と比べても高くなっています。

熱中症に対しては水分補給や塩分補給、体調管理など自らが意識しておこなう対策が広く認識されています。それはとても大事でおこなうべき対策でありますが、他人から見てもらう、また、自分も他人の状態を確認するという相互の確認は現場では大事です。

しかし現場でバラバラの場所で働いているとその注意が行き届かない場合も多くあると思うので、こういったシステムで暑さの可視化と客観的な視点の補完ができれば、より安全な現場になりますね。