こんにちは。本日も少しネットのニュース記事からの話題をご紹介します。こちら読売オンラインの記事からで、瀬戸大橋の安全維持・保全に関する話題。

建築物と同じように、瀬戸大橋のような巨大な構造物も当然に経年と共に劣化し、その劣化を見つけたり補修をするためにあらゆる先端の技術が使われています。

開通30周年を迎える瀬戸大橋

ご存知の瀬戸大橋ですが、今月の10日で開通から30周年を迎えるそうです。もうそんなに経つのかという感じですね。瀬戸大橋は明石海峡大橋などと違い、自動車以外に列車も走っています。その数は1日に平均して、列車が150本、車は2万2500台。

瀬戸大橋自体は200年以上に渡って使用できるように設計をされているということですが、毎日これだけの数の列車や車が往来していると、それなりに負担も掛かるというもの。

日々の維持管理は必須です。維持管理方法として、基本的には肉眼目視によるひび割れなどの確認と、外壁調査などでもお馴染みの打音検査がおこなわれています。

その他では、やはり海上にあるものなので錆を防止する為の塗装が最も重要となっています。

新しく導入された赤外線カメラによる非破壊検査

その維持管理の中で、我々の得意とする赤外線カメラでの検査がこの瀬戸大橋でも導入されています。目視が難しい亀裂、特に塗装に覆われた鋼材の亀裂を見つける目的と、作業の効率化の為に導入されています。

当然、通常の赤外線カメラでの撮影という訳ではなく、赤外線カメラを複数台設置した駆動型の台車を、設置した撮影用のレール上を走らせることで撮影をしていくというものになっています。


出典:本四高速

路面からの熱が亀裂によって遮断されるので、Uリブに伝わる温度が低くなるという現象が起こるそうです。その温度のギャップを見ることで亀裂の場所が分かるという仕組み。

↓の動画の7:45辺りに作業風景があります。

2016年5月からこの赤外線カメラでの調査を導入し、橋全体の検査は5ヶ年計画をもって行うそうです。規模の大きさもそうですが、より確実に行うためにもそれだけの期間が必要になるということでしょう。

ちなみに塗装に関しては、塗装面積が甲子園のグラウンド140面に相当する180㎡もの面積となっているそうで、2006年から塗り替えが行なわれているそうですが、現時点で6割が終わった程度ということで、全て塗り替えが終わるのには後8年は掛かるそうです。全塗替えに20年必要ということになりますね。

開通から18年後に塗り替えが始まったので、こうなるともう全面塗り替えが終わる前から、すぐにまた最初に塗った部分の塗り替えを始めていくような感じになっていきそうです。

まとめ

赤外線カメラなどの有用な技術は、規模の大きい小さいに関わらず、構造物を診断する技術としてかなり一般的になってきました。技術が広まるのは良いことですが、残念ながら赤外線カメラで撮影をするだけならカメラさえあれば誰にでも出来てしまいます。

赤外線調査ができる業者さんだから一番安い業者さんに頼んでおけばいいか、という考えは最も危険です。大事なのは信頼性の高い報告書・エビデンスです。

赤外線調査ができるのと、信頼性の高い報告書が出せるのかは、必ずしも全ての業者さんで残念ながらイコールにはならないと言わざる得ない現状です。報告書の次は補修改修になりますので、信頼性のない解析結果だと後々大変なことになるのは言うまでもありません。

医者で言うとレントゲンで見落としをしたり、経験不足でオペをしてしまうのと同じような状況です。単純に温度変化のある場所、ない場所に対して問題を有り無しと判断するのは早計。赤外線カメラは万能ではありません。

適切な撮影条件を満たした撮影をおこなった上で、専門的な知見とノウハウをもって解析をおこなうことで、信頼性の高い報告書は出来上がります。

赤外線調査をお考えの方は、まずその業者さんが建築物に対してのノウハウがどれほどのものなのか?そのバックボーンを見ることをおすすめします。