こんにちは。本日から3月に入りましたが、初日から全国各地、春の嵐で大荒れの天気となっていますね。交通機関にも乱れが出ていたりする所もあるようなので、お出かけの際は十分お気をつけください。

さて、本日はステレオカメラを活用して配筋検査を大幅に省力化を実現したというシステムのご紹介。ステレオカメラとは、その名の通り2つのカメラを利用して立体写真を撮影することができるカメラです。

配筋検査の大幅省力化とヒューマンエラーの排除

このシステムは、鹿島建設が日本電気株式会社とオリンパス株式会社と共同で開発したものとなります。ステレオカメラとタブレット端末とを連動させ、鉄筋の径や間隔、本数を自動で計測することができ、検査における作業時間を大幅に短縮し、ヒューマンエラーを無くすことが可能となります。


出典:鹿島建設

開発の背景

コンクリート構造物の配筋検査は、施工を進める上で重要な位置づけです。しかし、その検査に関しては多くの時間がかかります。事前の準備から検査が終わってからの報告書の作成など。


出典:鹿島建設

特に、鉄筋の径を区別するためのマーキングや、鉄筋の間隔を示すスケールスタッフ(標尺)の設置等、検査における事前準備に手間と時間がかかるために、省力化が強く求められていたそうです。

確かに、マーキングを施したりスケールスタッフを設置するなどは、かなりアナログな作業になるのでそこに時間がかかるのはどうしようもないです。それにアナログ作業なだけに、作業員の熟練度によってかかる時間も変わってくるでしょう。

アナログ作業から起こるヒューマンエラーを無くす配筋検査システム

このシステムは、タブレット端末と連動しているステレオカメラで対象を撮影するだけで、鉄筋径、間隔、本数を自動的に計測できてしまいます。


出典:鹿島建設


出典:鹿島建設

手順としては

1.ステレオカメラで検査対象を撮影。
2.3次元データがタブレット内のシステムで自動生成。
3.その3次元データから配筋された鉄筋のみが検出される。
4.検査したい範囲をタブレット上で指定。
5.画像処理技術で自動計測された鉄筋径などの数値が画面に表示される。
6.計測した結果はデジタルデータとして記録される。

システムの特長と効果

写真を撮影するだけで配筋状態を自動計測できるので、時間のかかる事前作業をおこなう必要がなくなります。これにより、従来の準備・計測・検査に要していた人員や時間を1/3にまで省力化。


出典:鹿島建設

計測結果はデジタルデータとして保存されるので、検査書類にも転用することができるようになります。また、通常は目視で検査していたため、気づきにくいミスが出たりというヒューマンエラーを無くすことができ、誰にでも確実な検査が可能となります。

今後は機器の小型化や人工知能を使った画像処理技術の高度化、報告書作成の自動作成機能を開発といったブラッシュアップをおこなっていくとのことです。

まとめ

ステレオカメラで撮影した対象物を3次元データに変換するという技術は、これまでにも土木現場で使用するICT建機等でありましたが、本当に便利になったものですね。

配筋検査の事前準備もそうですが、人の手で鉄筋の間隔を測ったり本数を数えたりというのは、明らかにマンパワーが求められるアナログ全開な作業です。それでも今まではそうする他ありませんでしたし、この作業に限らず効率化を考えていても、その段階で技術的に実用レベルに至らないようなものもあったと思います。

それがようやく実用レベルで運用できる程にテクノロジーが進化してきました。日々新しい技術や手法が出てきているのはこのブログでもご紹介している通りです。どう考えても人の手でしかできないだろうという作業であっても、それがこういった技術であっさりと解決されたりということが起こり得る時代です。

先日から紹介している技術の生まれる土壌であるコマツのLANDLOGや、NTTドコモの建設現場IoTプラットフォーム出てきていますので、それが更に加速していくことと思います。