こんにちは。以前に車両にレーザー計測器等を搭載した「盛土計測用の車両」のご紹介をしました。

最近では車両などに計測機器を取り付けて効率化を図る事例も増えてきましたが、本日は三菱電機さんからインフラ点検専用の車両を使った、新たなサービスが開始されたということでそちらをご紹介したいと思います。

高まるインフラ点検の効率化にMMSDⅡシステム


出典:三菱電機

まずこちらの車両が、三菱社のインフラ点検専用車両の「三菱インフラモニタリングシステムⅡ(MMSD®Ⅱ)」です。この車両には、自動焦点機能が搭載されている8K画質の高解像度ラインカメラと撮影用のレーザー照明、三次元点群データを取得するための高密度レーザーが2台搭載されています。

これらの装備で道路や鉄道、トンネル内を走行するだけで、各種データを取得できるようになります。インフラ点検などの場合、交通量の少ない夜間帯などに作業が行われる場合が多いですが、この「MMSDⅡ」があることで、道路や線路上を走行するだけで計測をおこなうことができます。

MMSDⅡ、3つの特長


出典三菱電機

1.走行しながらトンネル壁面の高精細画像を撮影。目視点検作業の負荷を軽減
・自動焦点機能を搭載した8K高解像度ラインカメラとレーザー照明により、走行しながらトンネル全周の高精細画像を撮影。
・ボルトの取り付け状態や漏水状況、ひび割れの確認を目視と同等レベルの精度で実現。
・鉄道線路用の走行装置を装備すれば、鉄道にも適用できる。

2.高密度三次元データで構造物・設備の現状を正確に把握。効率的な点検を実現
・毎秒100万点の計測が可能な高密度レーザーを2台装備し、ミリ単位の精度で位置座標を持つ毎秒200万点相当の三次元点群データを収集可能。
・設計図面や完成図が古い場合、また無い場合でも、計測した三次元データから構造物の現状を正確に把握することが可能。
・1度計測をおこなえば、その後の同一場所での計測において、過去の計測データとの比較により経年劣化を検出し、点検箇所を絞り込むことが可能。

3.手作業だった変状展開図作成・解析作業の自動化で作業時間を短縮
・三菱電機独自の画像解析アルゴリズムで、0.3mm幅のクラックを自動検出。
・次元データ解析結果とひび割れ解析結果から、ひび割れに起因する浮き・剥離の状況を自動検出。
・検出結果を変状展開図に自動反映。手作業だった図面作成時間を削減。

 

計測は走行するだけで、昼夜を問わず交通規制の必要もなく作業ができるのは大きな効率化に繋がりそうですね。

対応が急がれる国内点検市場

国内のインフラ点検の市場規模は大きく、約5兆円(GDPの約1%)と言われいます。下の国交省発表の資料では、平成28年度時点で全体の点検状況としては、平均で約20%の進捗という所でしょうか。


出典:国土交通省

まだまだ各管理の施設は半数以上が未点検という状況。しかも橋梁・トンネル・道路付属物以外にも点検すべきインフラは多くあります。ですが年々の人手不足の問題もあり、国交省がICTに本気にならざるを得ないのも頷ける状況です。

ICTなどIT技術で劇的に作業効率が向上するものは多くありますので、技術の発達で年々実施率も上がることと思います。なるべく早期に調査・点検を終えたいところですね。