こんにちは。AIやICT技術等のテクノロジーを活用したシステムやロボットなどが多く開発されている昨今ですが、建設業界でもそれら技術を活用した業務の効率化や高品質化が進んでいます。

スーパーゼネコンである「竹中工務店」では、これまで色々とロボット技術の開発を行っており、例としては「現場の清掃を行うブルドーザー型ロボット」「現場の墨出しを行う自走式のロボット」また、BIMデータを活用し現場で自走する「ロボットの遠隔管理を実現するプラットフォーム」まで開発されています。

この他にも色々と開発されていますが、とにかく現場の効率化や省人化、品質向上、環境改善などに積極的に取り組まれていることがよくわかります。

そんな同社ですが、この度また新たな機器を開発したとのことでそちらをご紹介いたします。

5社との共同で建築仕上げ材の加工をアシストする「iBow」を開発

竹中工務店は「株式会社爽美」「株式会社アクティオ」「株式会社カナモト」「朝日機材株式会社」「AvalonTech株式会社」以上の5社との共同開発で、生産性向上と品質向上を目的とした建築内装仕上げ材(ボード材)の加工アシスト機「iBow(アイボー)」を共同開発したとのこと。

従来のボード貼り作業は熟練の作業員が、寸法の実測、ボードへの墨付け、手作業によるボード加工切断、貼り付けを二人一組で行っていました。

開発された「iBow」では、スマートフォンのアプリから寸法を入力することで、ボードへの墨付け作業が省かれ、ボードの加工切断ができます。そして加工されたボードを貼り付けている間に、次のボードの寸法を送信することで順次ボードの加工を行っていくので、加工時間が短縮可能です。


出典:竹中工務店

本体の重量も80kgとコンパクトな設計で、作業場所への持ち運びが容易というメリットもあります。

iBowの特長

高精度な「たわみ補正」と新開発の切削刃で高品質な加工を実現

山積みされているボード材、それをそのまま上から順番に加工していくと、本体のフレームのたわみやボード自体のたわみによって、その下の新品のボードに傷が付いてしまいます。

「iBow」では本体フレームのたわみ量の補正を可能としており、それに加えて基準点とその他の測定点20ヵ所を事前にダイヤルゲージによって計測し、ボード材のたわみを演算、補正を行うことで連続した加工を可能としています。


出典:竹中工務店

さらに、従来では切断面に対して面取り加工を行う必要があり、手作業でヤスリ掛けを行っていたそうですが、「iBow」では切断と同時に面取り加工を行う切削刃を新開発。これによって手作業のヤスリ掛けは不要となり高品質の加工が実現できます。


出典:竹中工務店

専用のスマートフォンアプリにより簡単操作可能

「iBow」はスマートフォンと連携しており、専用のアプリでは作業者目線での操作性が重視されたユーザーインターフェースが実装されています。

縦横の切断だけでなく様々な形状に対応しているとのことで、アプリ上で直接寸法値を入力することで材料の加工前の墨付け作業を不要にしています。ちなみにアプリの対応はAndroidとなっており、2021年6月以降にiOSにも対応予定とのこと。


出典:竹中工務店

まとめ

通常は熟練作業員が一人一組で行っていたボード貼りの作業。特に加工前の墨付け作業は面倒なものとなっていましたが、それをアプリ化することで墨付け無しで直接加工に入れるようになったこの「iBow」。

しかも加工中に次の加工ボードの寸法を送信することで、連続して加工を行っていけるようになっているので加工に要する時間を大幅に短縮することに成功しています。加工後の面取り作業が不要というのも大きなポイントです。

今回のように、まだまだ現場での作業でアナログな部分は存在しており、それが解決できることで効率化はもちろん作業方法ひいては働き方を変えることができるのではないでしょうか。