こんにちは。過去から存在する技術ではありますが、新型iPadやつい数日前発表されたiPhoneに搭載され脚光を浴びる「LiDAR(ライダー)」テクノロジー。ガジェットやテクノロジーにご興味のある方ならご存知かと思います。

LiDARは「Light Detection and Ranging」の略で、レーザー光を対象物に照射し、その反射光が返るまでの時間を読み取ることで対象物までの測距を行う光センサーテクノロジーで「TOF方式」とも呼ばれます。

そのLiDARテクノロジーですが、この度「DJI」が世界最大級の測量展示会の「INTERGEO」にて、業務用ドローンのフラッグシップモデルであるMatrice300 RTK用のペイロードとして、発表されました。

測量、建築のプロに向け設計された最高性能のペイロードでドローン業界を新次元へ

DJIが今回発表した新型ペイロードは、LiDARセンサーを搭載した「Zenmuse L1」と、フルサイズセンサーを搭載した「Zenmuse P1」の2種類となっています。ドローンのカメラもついにフルサイズの時代。驚きです。

DJIは、今回発表されたこの2種類のペイロードにより、正確な地理空間データの収集に積極的に取り組む企業のユーザーに、完全統合型ソリューションを提供するとしています。

DJI Zenmuse L1 -DJI史上初の航空測量向けLiDARソリューション


出典:DJI

航空測量業界では、LiDARテクノロジーが正確な現実モデルを構築する上で重要な役割を果たします。暗い場所や木々やうっそうと茂った場所など、従来のドローン写真測量法では対応できない場合でもLiDARを使用することで、複雑な構造物でも迅速かつ正確な点群モデルを提供可能。簡単に操作でき使い勝手も良いため、LiDARテクノロジーを普及していく大きな一歩となる、とされています。

Zenmuse L1はリアルタイムでトゥルーカラー点群モデルを生成したり、一度の飛行で広大な領域(最大2k㎡まで)の点群データを取得することが可能。毎秒240,000点の点率と190mの測定距離により、今までにない容易さと速度で高品質のLiDARデータを取得することができます。

Matrice 300 RTKと測量ソフトウェアのDJI Terraを併用することで、1日を通してリアルタイムの3Dデータを提供し、効率的に複雑な構造の詳細データをキャプチャーして、高精度の再構築モデルを生成することができるので、幅広い用途に使える完璧なソリューションになるとしています。

また、保護等級IP44により雨や霧などの悪天候条件下でも作業することができ、LiDARモジュールのアクティブスキャン方式によって暗い低照度環境でも飛行が可能になるそうです。

DJI Zenmuse P1 -フルサイズセンサー写真測量- 航空測量分野の新基準に


出典:DJI

DJI Zenmuse P1は地理空間データ収集に特化してつくられた最もパワフルなDJIカメラペイロード。45MPのフルサイズの低ノイズ高感度センサーを統合し、3軸ジンバルスタビライザー上の交換可能な24/35/50mm単焦点レンズで柔軟な表示形式を提供。地上基準点がない状態でも高い精度(水平3cm/垂直5cm)を実現し、一回の飛行で3k㎡範囲をカバーできるため効率が向上するとのこと。

このZenmuse P1を採用することで、写真測量のプロに最先端技術をもたらし、その独自機能により作業の効率化を実現。2Dオルソモザイク、cmレベルの精度で3Dモデリング用の傾斜画像を必要とする複雑なミッションを実行。

細かいテクスチャ/構造/特徴を忠実に再現できるように、安全な距離から垂直面または傾斜面の超高解像度画像データを取得できるようになり、詳細なモデル再構築、地質調査、自然環境遺産の保全、水力工学などに活用可能。

まとめ

LiDARのペイロードもフルサイズセンサーのペイロードもついに出てきたかといった感じです。どちらもインパクト抜群ですね。「Zenmuse L1」の点群データ取得領域最大2k㎡は、分かりやすい所では東京ディズニーリゾートを1回のフライトだけでまるまる点群データできるということになります。これがあれば測量や点群データ取得で不足な現場は無いでしょう。

「Zenmuse P1」のフルサイズセンサーもインパクト大です。おそらく市販でドローンにフルサイズセンサーカメラがのったのは初ではないでしょうか?フルサイズセンサーは35mmフルサイズとも呼ばれ、主にプロ向けの一眼レフカメラ等で多く使われているセンサーサイズです。

カメラに搭載されるセンサーも色々なサイズがあり、以下の表のようになっています。フルサイズがいかに大きいか分かりますね。

センサーの大きさが大きいほど取り込める光の量も多くなり、その分色情報が多い高画質な写真を撮影できるのと、暗い所でもノイズの少ない高画質な写真が撮れるのが特徴です。スマホなどの写真を引き伸ばすと粗さが目立ちますが、フルサイズくらいに大きくなると情報量が多いので写真を拡大しても鮮明さを保てます。また、同じカメラレンズを付けてもフルサイズの場合は画角がより広く撮れます。

フルサイズを搭載するとカメラの本体が大きく重くなるなどのデメリットがありますが、とうとうドローンにフルサイズカメラが搭載される時代が来ました。今後他メーカーも追従してくることでしょう。色々と物議を醸しているDJIですが、ドローンのパイオニアとして業界を牽引しているのは間違いないですね。