こんにちは。ドローンを活用した建物点検の手法も色々と出てきましたが、建物丸ごとを自動航行で調査を行う物に関してはその数はそんなに多くはありません。

理由としては、建物の壁面と屋根等の建物上部に対して一定の距離を保って飛行させるには3次元モデル等を基にしたデータが必要となり、基本的にはマニュアルによる飛行でしか建物の全てを撮影できないという課題がある為です。

そんなことから、いわゆる2次元的な自動航行システムが一般的でした。そんな中、3次元的な自動航行を可能にしたシステムが「株式会社ミライト・テクノロジーズ」「株式会社NTTデータ」により開発されたとのこと。

airpalette® UTMをベースにした設備点検用自動航行アプリ

両社は、株式会社NTTデータの提供している「airpalette® UTM」をベースにした設備点検用の3次元自動航行アプリを開発。4月1日より同社のドローン事業において、設備点検や建物の点検のさらなる効率化と高度化を実現しています。


出典:ミライト・テクノロジーズ

「airpalette® UTM」とは?

ドローンを活用する事業者向けの運行管理機能「FOS」と、空域管理者向けの無人交通管理機能「UTM core」により構成されるソフトウェアのパッケージ。

FOSは、遠隔で複数機の同時飛行を可能にする機能で、インフラ点検や防災活動などでドローンを活用する事業者における業務効率化を実現するソフト。

UTM coreとは?

一定の空域内を飛行する複数機の位置情報を一元管理する機能で、様々な危険検知等をいち早くドローン運行事業者に伝達可能。空域の安全確保に貢献するシステムです。


出典:airpalette® UTM

開発の背景

ミライト・テクノロジーズでは、2017年より本格的にドローン事業を開始しており、これまで同社保有のドローンによる設備点検や他社ドローンの運行の代行等、全国で約400ものフライトを実施。

これまで、通信設備や建物を点検する際には、多面的に撮影する必要があることから、一般的な2次元での自動航行ソフトウェアでは対応ができず、マニュアル操作でのフライトを行うケースが多くあったそうです。

マニュアル操作での点検では、高度なフライトスキルを必要とすることや、定期点検を行う場合にはフライトする度に飛行ルートが異なる為に、差分の解析がしづらいという課題があったとのこと。

このような課題から、同社ではドローンの自動航行プラットフォームの「airpalette® UTM」を保有するNTTデータと協業に至り、点検対象物の3次元モデルをベースとした、複雑な形状の対象物と一定の距離をとって自動航行できる設備点検用の自動航行アプリの開発と検証の実施に至ったそうです。

アプリの特長

この自動航行アプリを活用することにより、建物点検では壁面と屋上の自動での連続撮影が可能になりました。また、表面から同じ高さでの撮影が容易になることから、起伏のあるゴルフコースなどの点検等にも適用が可能に。


出典:ミライト・テクノロジーズ

さらに、同一対象物の定期点検では、まったく同じ航路、同じ画角の画像の取得が可能となる為、操縦スキルによる画像の差分解析などの後工程の作業の効率化や、高精度化が期待できます。

自動航行であるので、操縦スキルによる画像品質のバラつきがなく、複雑な形状のフライトでもミスを防ぐことができ、安全性の向上も期待できるとのこと。

まとめ

ドローンを活用した点検等において、安全のために色々と気を使う場面は多いですが、中でもマニュアル操作が求められる場面では一層の注意が必要となります。

これまでは屋上は屋上のみ、壁面は壁面のみの自律飛行を実現している物はありましたが、複雑な形状でも丸ごと自律飛行で点検ができることで、スキルに依存せず誰にでも点検が可能になるのは大きなメリットですね。

また、定期点検の際には何時撮影を行っても同一の経路、同一の画角でデータ取得できるのも大きな効率化に貢献する部分です。

このアプリですが、現在のところ販売という情報はありませんが、今後はサービスとしてリリースしてくる企業が出てくるかもしれません。

 

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