こんにちは。現在、建築工事などの仕上工事における進捗状況を共有する際、作業の終了後に状況を掲示に記入することで、進捗図などを作成し情報共有するという形が主流となっています。

このやり方は情報の収集や進捗図の作成業務等の作業が発生するのと、作業員との調整業務に手間がかかってしまうことから、効率化が求められている部分でもあります。

竹中工務店ではその課題を解決する、現場の進捗管理をパソコンやスマートフォンなどのモバイル端末で簡単に管理することができるアプリを開発したそうです。

仕上工事のリアルタイム進捗管理アプリ「位置プラス®進捗」

同社は、仕上工事における現場の進捗管理をパソコン・モバイル端末で簡単に管理できるアプリ「位置プラス®進捗」を開発。※特許出願済

このアプリでは、作業員がスマートフォン等で部屋ごとの工事の進捗状況を登録することで、現場での情報共有をリアルタイムで行うことが可能となり、元請け、協力会社、作業員それぞれの手間を削減することができるとのこと。

背景

建築工事のうち、特に仕上工事の進捗状況は、部屋ごとに工事の作業手順を記した掲示を行い、作業の終了時に掲示に進捗状況を記入することで、職長や現場監督等の工事管理者が情報を収集。進捗図等を作成し、情報共有を図る方法が一般的。

しかしこの方法では、工事管理者の情報収集や進捗図等の作成業務、作業員との日々の調整業務に手間がかかることが課題となっていました。

「位置プラス®進捗」では、作業員がスマートフォン等で部屋ごとに設置したシートの2次元コードを読み込むことで、工事の進捗状況を登録することができるアプリとなっています。

工事管理者や作業員自身が、建設現場でよく使用される形式(鳥かご表、進捗図)で、部屋ごとの工事の進捗状況をいつでもスマートフォン等で確認することができます。これによって、工事管理者や作業員が各部屋を確認して情報収集や作業調整する手間を削減し、進捗管理の効率化を実現しています。

アプリの特長

  1. 各部屋の出入り口に設置したシートに記載された作業別2次元コードを読み取ることで、作業員が簡単に進捗状況を登録できます。
  2. 登録された進捗状況を鳥かご表・棒グラフ・進捗図の3種類の形式で表示することができるため、目的に合わせて使い分けできます。
  3. 作業順序には順序を飛ばすとアラートが表示される直列作業と、順序を飛ばしてもアラートが表示されない並列作業の2種類が設定できます。
  4. 残工事がある状態で次作業へ移行するダメ残しを表現可能。
  5. 作業員が着手可能な部屋を確認することができるため、工事担当者および作業員の作業前確認や調整にかかる作業を削減できるようになります。
  6. 指定日数の期間中に作業に進捗があったかどうかを表示できるので、工事担当者が確認する必要のある部屋を限定でき、業務の効率化を上げることができます。
  7. 各部屋の作業に対して、その作業に要した人数が入力可能であるため、該当エリアの工事の施工数量(㎡数)と合わせることで、1部屋あたりの作業歩掛の算出に活用できます。
  8. 部屋および作業順序等の各種設定は、ユーザーが任意に設定できるため、管理したい工事に合わせることが可能。


出典:竹中工務店

仮想プロジェクトでの試算

仮想の約100,000㎡の集合住宅新築工事作業所において、アプリを多くの職種が関係する内装工事に適用した前後での業務量差を試算。

現場監督の場合、進捗情報の収集および作業調整の時間が大幅に減少し、業務時間が最大で約80%もの削減に。また、アプリの登録業務が増えるものの進捗情報収集および作業調整の時間が減少することで、職長の場合は約65%、作業員は約35%の業務時間削減となっています。


出典:竹中工務店

今後の展開

このアプリですが2020年度中の外販を予定しているとのこと。集合住宅やホテル等の仕上工事の進捗管理工数の大きい現場の全職種に適用することで、元請けゼネコンは各部屋の工事進捗や人工の実績をデータとして把握できるようになり、管理効率が向上します。

協力会社にとっても作業所の工事進捗状況の把握を行うことができ、次作業の段取りや人員配置の効率化が期待できます。

まとめ

竹中工務店が自社のみで活用するというものではなく、外販が予定されているので進捗管理に工数が掛かっているという問題を抱えている企業にとっては検討の価値がありそうです。

なお、このアプリは同社がこれまでに開発してきた「位置プラス®」シリーズの4つ目にあたるアプリとなります。この「位置プラス®」シリーズの他のアプリは以前にご紹介しています。

竹中工務店が建設現場向けアプリの外販を本格化

2020.03.26

高所作業車の位置を探索できるものや、モバイル端末で撮影した写真の位置をデジタルの図面上に自動的にプロットして一括管理でできるアプリなど、現場での作業を効率化できるものが揃っており、これらは一足先に販売中とのことなのでご興味のある方はお問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

◆お問い合わせ
株式会社竹中土木
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