こんにちは。一言にドローンと言っても今や空を自由に飛び回るドローンだけでなく、陸上のものや水中のドローンもあったりします。

ドローンという名前には航空機という定義があるので正確には陸上や水中はドローンではないですが、ドローンという言葉自体が俗称として色んな意味で使われている所があるので、定義はあってないようなものですね。

さて、本日は「NTTドコモ」「国立大学法人東京大学大学院情報学環中尾研究室」と共に、5G通信と水中ドローンを活用し、漁場の遠隔監視を行う実証実験が去る11月22日に行い成功したという話題。

水産業界における労働者の負担軽減に向けた取り組み

水産業界では、ICTを活用し海中の状態把握を実現し、労働者の負担を削減することが期待されています。例としては、遠隔から漁場の状況が常時観測できるようになれば、魚の養殖の際に魚に餌をあげる作業の効率的なタイミングを把握することが可能になります。

その他、牡蠣の養殖現場では海中の状態が把握できることで、イカダ上で牡蠣確認する方法と比べて成育状況の把握が効率化される他、産卵の把握や幼生の状況も確認できるため、牡蠣の養殖技術の底上げが期待できます。

これらの効率化を実現するためには、映像を介して海中を視覚的に把握する手段が有効。これまで同社では海中の状態把握に向け、様々なセンサーで収集したデータを活用するIoTの取り組みを実施していましたが、その取り組みに加えて海中の高画質な映像を生産者の元へリアルタイムに届けるソリューションが必要です。

ドコモの5G+東京大学の水中ドローン遠隔監視システムの実証へ

以上のことから、新たに必要となる海中の状態把握に向けNTTドコモの5G技術と、東京大学の水中ドローンによる遠隔監視システムを活用した実証実験を開始。

5G通信は海上通信で利用。5Gの大容量通信によって水中ドローンが撮影する高画質な映像をユーザーのアプリケーションへ伝送します。また、5Gの大容量通信によって映像伝送に並行してタイムタグのない水中ドローンの操作を実現し海中の状態把握を行います。


出典:NTTドコモ

さらに波の影響を受ける海上での安定した5G通信に向けては2018年5月21日報道発表の「海上で5G技術を使った4K映像伝送」の取り組みで実装されたビーム追従機能を活用しているそう。

広島県江田島市の牡蠣養殖場にて実証

この実証実験は広島県の江田島市で行われ、実験用の5G基地局・移動局を用いて水中ドローンを遅延なく操縦しながら高画質な映像を伝送する実証実験に成功。


出典:NTTドコモ

水中ドローンで撮影する映像伝達に5Gを活用する取り組みは水産業界初。今後水産業の生産性向上への貢献が期待されます。

実証実験概要

映像による海中の状態把握に向け、5Gと水中ドローンを活用した漁場遠隔監視の実証実験を行った。具体的には海上に停泊させた小型船舶に5G移動局を設置。

5G移動局装置に有線で接続した水中ドローンを牡蠣養殖場の海中へ移動。水中ドローンのカメラで撮影した海中のHD映像を陸上の5G移動局に向けて無線伝送しました。船舶は牡蠣養殖場の筏設置場所に合わせて基地局から100m~150mの範囲に停泊。

実験イメージ


出典:NTTドコモ

まとめ

海中の状況を把握するというのはそうそうできることではなく、牡蠣ともなると実際にイカダの上から確認をしなければいけなく、労力が掛かっていました。いわゆる現場での目視点検ですね。

そこを水中ドローンを活用することで、海中にある状態のままで生育状況が確認できるようになり労働者の負担が減るだけでなく、産卵や幼生の状況まで確認できるようになるという一石二鳥も三鳥にもなる有益な技術ですね。

養殖場で一番の大敵は赤潮。赤潮を監視するドローンシステムを以前ご紹介したことがありますが、空と海中をカバーすることで効率化と安心安全を享受できそうですね。