こんにちは。昨今では全国の地方公共団体の方でも、社会インフラ点検へのドローンの活用事例や実証実験などがよくニュースに出てきます。

このことから、近年喫緊の対応を求められている社会インフラ点検への早期導入を目指しているということは明らか。効率的で安全なインフラ点検をするために、最早ドローンの活用は必須と言えます。

本日もドローンの実証実験に関する話題で、「千葉県君津市」と「Dアカデミー株式会社」「株式会社アイネット」が行う無人航空機による橋梁点検の実証実験に、この度AIソリューションの「AMY(エイミー)」を開発提供する「Automagi株式会社」が参画したそうです。

Automagi社はAIソリューションの開発提供を主に行っているスタートアップで、「AMY」は以前このブログでもご紹介したことがありました。

インフラの一次検査を自動化するAIソリューション

2019.08.27

2020年3月末までに撮影解析等を行い2020年度中の本格運用を目指す

この君津市の実証実験ですが、橋梁点検にドローンを活用し大幅な人的・時間的コスト削減や人手不足の課題解消、社会インフラの維持管理の実現を目的としています。


出典:Automagi

実証実験の概要

各社の役割は以下

Dアカデミー株式会社:ドローン操縦者の育成と点検及び撮影

株式会社アイネット:データセンターの提供と画像の保管

Automagi株式会社:人工知能による画像検知技術の提供

2020年3月末までに君津市の橋梁を撮影し、ドローンによる撮影手法の検討と映像の解析、当該手法の導入が可能な橋梁の条件検査、映像データ保管など、一連の運用と実用性を確認・検討していくそうで、実証実験後は2020年度中の本格運用を目指しているとのこと。

実証実験の背景と重要性について

高度経済成長期から半世紀が経過した現在、当時一斉に建設された日本のインフラの数々が耐用年数の限界を迎えようとしています。

それらの施設ほとんどは地方公共団体が管理しており、点検人員不足や予算不足により維持するための適切なコストがかけられない等、様々な課題が生じています。そのために安全かつ低コストな維持管理方法の検討及び本格運用が急務となっています。


出典:国土交通省

Automagi社のAI技術の特徴、選ばれたポイント

この実証実験では、カメラで撮影された画像映像データから、錆(腐食)、ひび割れ(クラック)、塗装の剥がれ、塗膜の浮きなどの劣化現象の検知と劣化度のスコア判定、報告書作成までを一気通貫で行う社会インフラ向けソリューションの「AMY InfraChecker」を提供。

実際のひび割れサビを検出した様子


出典:Automagi

このソリューションは上記画像のようにひび割れ、錆の他、部位破損などの外観検知項目に対応し、検出が可能です。

また、独自の技術によってドローンで対象の施設を撮影した場合に、背景からの対象の構造物のみを切り出して、構造物の2次元の面積に対して劣化の割合や度合いを定量的に算出するロジックを構築しています。

このソリューションの導入でインフラ点検・診断の労働コスト削減と上記技術による効率化・点検品質向上が期待できます。

その他の特徴

・アナログ計器の異常値を検知する機能

・すでに使っている報告書に合わせた形式でデータ出力する機能

まとめ

ドローンを活用して点検を行ってからの一番大事な部分である解析。その解析部分にAutomagi社のAMYが採用された今回の実証実験。

ひび割れだけでなく、錆や塗装の剥がれ、塗膜の浮きまで定量的に算出でき、報告書の作成までもできてしまうので熟練の技術者でなくとも調査ができそうです。

国内の社会インフラで橋梁に限って言うと、政令市や地方公共団体が管理しているものだけで全体の約9割以上を締めており、その平均年齢も35年を超えています。

早急な対応が求められていますが、地方公共団体の現状として下記のような技術者不足の問題があります。


出典:国土交通省

この現状を打破していくため、地方公共団体としても今回のようなソリューションを積極的に取り入れていく、というよりも最早取り入れなければ立ち行かない現状と言えます。


出典:国土交通省