こんにちは。雨の影響もあってか気温が少し落ち着いています。東京では9年ぶりに30℃以上の真夏日が30日間続くか?と言われていましたが昨日は30℃を下回ったそうで真夏日連続記録が途絶えたとのこと。正直そんなメリットもない記録いらないでしょう、誰も喜びません笑

さて本日は、日本No1の地質のエキスパート企業である応用地質株式会社が、道路やトンネルなどインフラ構造物のコンクリートの健全度をAIで自動的に判定できるシステムを開発したとの話題。

点検技術者不足への対応と点検の効率化に

これまでAIを活用したひび割れの判定や、画像から何かを自動で判断するというシステムをご紹介してきましたが、今回はコンクリート構造物の健全度を判定するシステムとなります。

コンクリートの打音調査による打撃音をAIの機械学習によって自動的に判定できるようになっており、しかもその判定結果を作業員のスマートフォンへリアルタイムに表示できるのが特徴。


出典:応用地質

開発背景

国交省の発表では、道路トンネルなどインフラ構造物は全国に約1.1万箇所存在しており、その内の42%が2033年には建設後50年を経過する構造物になる見込みです。


出典:国交省

これらトンネルなどは国交省令により、管理者が5年に1回の近接目視点検と健全度評価を行うことが義務付けられており、それには適正な点検が行われるため点検者には十分な知識と技能が求められます。

しかし御存知の通り業界、市町村など自治体では少子高齢化に伴う事業の担い手不足と、老朽化の進行による維持管理費用の増加によって、点検への負担は年々高まっているのが現状です。

開発概要

このような社会的実情から、トンネル近接点検の生産性向上と担い手の確保、技術の品質維持に貢献すべく、同社の得意とするトンネル点検・維持管理技術のノウハウを活かし、コンクリートの健全度をAIで自動判定するシステムの開発に至ったそうです。

道路トンネルの定期点検要領では、トンネルの全延長に対し覆工表面浮きや内部空洞の確認のために打音調査が推奨されています。


出典:応用地質

開発されたシステムでは、コンクリートハンマーによる打撃応答波形の違いを機械学習し、コンクリートの健全度を自動判定するとともに、その判定結果を点検員のもつスマートフォンなどにリアルタイムに表示。

メンテナンスに係る一連のプロセスの生産性向上が見込まれます。

まとめ

人の手による劣化診断は点検者の経験や技術に左右される部分も多く、行った点検者によって診断の結果に差異が出てしまうこともあります。

今回のシステムはAIが劣化を自動判定することで、点検者による技術や経験の差に関係なく、常に一定の品質が確保されます。人手不足が加速していく中、インフラメンテの新たな担い手の創出にも期待ができそうです。

ちなみにこのシステムですがトンネルだけでなく、今後は橋梁やその他のコンクリート構造物にも適用できるように開発を進めていくとのこと。

AIを使うことで誰にでも定量的に結果を出すことができるのは大きな強み。業界では日々様々な活用情報が出てきていますが、今後点検分野においてAI活用がスタンダードになるのは間違いないでしょう。