スギマル
こんにちは。まだ梅雨入りしない近畿ですが、27日には梅雨入りするかも?とのこと。いずれにせよ過去一番遅い梅雨入りになるのは確実です。さて、本日25日は「住宅デー」とのこと。住宅に関する職人の仕事や技能などを理解してもらう日だそうです。
スギヤマ
家を建てたりリフォームしたり、といっても実際にどんなことをしているのか、細かい事を知っている人は少ないだろう。我々の建物診断にしてもそうだな。
スギマル
確かにほぼ投げっ放しではありますね。でも知っているからこそ回避できるトラブルもあると思いますし、自分の住む家の為に最低限の知識は知っておきたいものですよね。

拡張現実(AR)を活用した航行ナビゲーションシステム

さて、本日はAR技術の話題。東亜建設工業が開発した、カメラで撮影した映像上に拡張現実として各種情報をリアルタイム表示することで、作業船の航行をナビゲーションできるという「ARナビ」を開発。

ARを使ったナビゲーションとしては、Yahoo!のYahoo!MAPアプリのARモードや、GoogleマップのARナビが有名ですが、こちらは船の航路をナビゲートする他、各種情報をリアルタイム表示できるというもの。


出典:東亜建設工業

開発背景

ご存知の通り、近年の建設業では就業者の高齢化と若年入職者の減少による、次世代への技術継承が課題になっています。

港湾工事における作業船においても熟練技術者の減少は進んでおり、工事を円滑かつ安全に施工するために、自船舶の運行状況、他船舶の動静を正しく把握し、安定した航行の継続を行うことが重要です。

同社では2003年に開発したという船舶の運航監視システム「COS-NET」は、位置情報発信端末とAIS(自動船舶識別装置)、船舶レーダー等を利用し、工事船舶や一般航行船舶の動静を監視するシステムで、これまで関西空港や羽田空港など、多くの港湾工事で活用されてきたそうです。

この「COS-NET」にも航行ナビゲーション機能が搭載されていましたが、更なる安全性向上を目指し「ARナビ」の開発に至ったそうです。

ARナビの概要

「ARナビ」は船舶の操船者に対し、カメラで撮影した映像上に航行経路・危険エリア・他船舶の動静などをARで重ねて表示し、視覚と音声情報で分かりやすくナビゲーションするシステム。


出典:東亜建設工業

GNSS方位計(位置方位情報)、カメラ(映像情報)、ノートPC(ソフトウェア)のみのシンプルな機器構成となっており、様々な船舶へ簡単に搭載可能で、監視レーダーやAISによって他船舶の情報も取得可能です。

最大の特長

航路や標識のない現実の海上映像に航路情報などをリアルタイムに重ねて表示できます。この機能により、航行経路や針路を早期に認識し安全に航行できるほか、船上から目視確認が難しい浅瀬の位置や航行禁止区域を容易に把握することが可能です。

また、このシステムが船舶だけでなく大規模造成工事の陸上現場において、工事用車両に本システムを搭載することで日々変化する現場の通行ルールなど、複数の情報を運転手に分かりやすく提供することも可能とのこと。


出典:東亜建設工業

ARナビ特長

1.航路位置、航行禁止エリア、他船舶の動静情報、運行経路をARで高性能カメラの映像に付加し、視覚情報として表示が可能。

2.設定した進入禁止エリアに接近、進入した場合や航行経路が計画と違う場合、オペレーターに注意喚起を行うことが可能。

3.航行経路の計画に従って、経路をARでシステム画面に表示し航路をナビゲーションすることが可能。

まとめ

このシステムですが、実工事で実証実験を行い、操船者に分かりやすく視覚情報と音声情報が提供でき、航行の安全性向上に寄与できることが確認されています。今後はAIを用いた小型船舶や浮遊物の検出などの機能拡張を図っていくとのこと。

人の経験や感覚に頼らず、航行ラインや危険エリアなどが一目瞭然で分かるこのシステムは、安全航行には欠かせないシステムになりそうですね。特に熟練技術者の技術継承が課題となっている昨今では、経験の少ない段階の技術者でも、なるべく熟練者と遜色のない業務が遂行できなければなりませんので、その点でも非常に有用なシステムです。

しかもこの「ARナビ」は海の上専用ではなく、陸上の現場でも同じように活用できるので、大規模な陸上現場が多い企業さんでは工事車両の更なる安全のために検討してみるのもいいかもしれませんね。